出産を終えたら元の生活に戻れる、と思っていた頃の自分に伝えたいことがあります。産後の身体は、出産による変化に加えて、授乳や睡眠不足、抱っこで休む時間が少なくなっています。冷えは「気合いが足りない」サインではなく、今は回復を優先してほしいという身体からの知らせかもしれません。
この記事の要点
- 産後の冷えは、睡眠・食事・活動量の変化と重なって起こりやすい
- 首・お腹・足首を冷やさず、できる範囲で温める
- 悪露の異常、発熱、強い痛みは早めに産科へ相談
産後の身体は、まだ「途中」
東洋医学では、出産は大きくエネルギーを使う出来事と捉えます。産後すぐに以前と同じペースで動こうとすると、冷えやだるさ、眠りの浅さとして現れることがあります。回復には時間がかかって当然です。
私自身も三度の出産を経て、身体の変化を「美容の問題」だけで片づけられないと実感しました。まずは赤ちゃんのお世話と、自分の食事・水分・睡眠を同じくらい大切にしてください。
温める場所を、ひとつに絞る
全身を完璧に温めようとしなくて大丈夫です。お腹、腰、足首のうち、その日いちばん冷える場所を選び、腹巻きや靴下、温かい飲み物で守ります。授乳中は水分が不足しやすいため、手の届くところに常温の飲み物を置いておくのも小さな養生です。
熱すぎるお風呂や長時間の発汗は、産後の体調によって負担になることがあります。気持ちよく感じる範囲で、短い足湯や蒸しタオルから始めましょう。
つらさを我慢しないことも養生
強い腹痛、発熱、悪露の量やにおいの変化、息苦しさ、気分の落ち込みが続く場合は、鍼灸より先に産科や医療機関へ相談してください。
ENBICHOJUでは、産後の施術は時期と体調を確認し、主治医から制限を受けていないことを前提に個別にご相談いただきます。今の身体にできることだけを、一緒に探します。
※ この記事は養生の考え方を紹介する一般的な読みものです。症状の診断や治療を目的としたものではありません。強い症状や長引く不調、妊娠中・通院中・服薬中の方は、まず医療機関や主治医へご相談ください。